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川崎市「在日抹殺宣言」年賀状に非難の署名1週間で2万超え

師岡康子|2020年2月14日1:43PM

ふれあい館への脅迫行為に関する川崎市議会議長コメントを掲載する川崎市公式サイト

1月4日、神奈川県川崎市の多文化交流施設「川崎市ふれあい館」に、「謹賀新年 在日韓国朝鮮人をこの世から抹殺しよう。生き残りがいたら残酷に殺して行こう」と書かれた年賀状が届いていたことが、明らかになった。

ふれあい館は川崎市が1988年に日本人と在日コリアンなど外国籍市民が交流し共に生きる地域社会を築くために設置したもので、多くの地域住民、さまざまな国籍の市民が利用し、外国籍の職員も少なくない。

これまでも日朝・日韓関係のねじれなどがある度に、同館には「朝鮮へ帰れ」との差別的脅迫電話がかかるなど、卑劣なヘイトスピーチ、ヘイトクライムの標的とされてきた。今回の年賀状は、昨年12月12日に川崎市が制定した、悪質なヘイトスピーチを刑事規制の対象とした「川崎市差別のない人権尊重のまちづくり条例」への反発との可能性が高い。

条例成立を受け、在日コリアン1世の女性の「これではじめて私たちも市民として認められた思い」との喜びの声が報道された。しかし、この脅迫葉書は、年始早々、「年賀状」という形式で、在日コリアンは共に生きる「市民」ではなく、虐殺の対象と宣言し、冷水を浴びせ、恐怖と孤立感、絶望の淵に叩き落とし、地域の分断、差別と暴力を煽動する極めて卑劣な行為である。2016年7月相模原市で起きた障がい者多数殺傷事件のように、実際に暴力犯罪が行なわれる危険性も否定できない。

ふれあい館の指定管理者である社会福祉法人青丘社(裵重度理事長)は、ただちに川崎臨港警察署に報告した。同署は捜査を進めると共に、ふれあい館の出入り口を一カ所にすること、昼間でも館内の人が外からのぞけないように1階のカーテンを閉めることなどをアドバイスし、同館周辺の巡回警備も行なっている。また、青丘社は川崎市に連日逐次状況を報告し、警備体制の強化、被害届の提出などの対策について協議をすすめていた。

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