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「桜」疑惑で下関市議が証言「ホテルと契約していない」
片岡伸行|2020年2月25日12:36PM
【契約や交渉「してません」】
地元ではすでに「桜を見る会」については「箝口令」が敷かれているらしく、関係者の口は一様に重い。まして「桜を見る会」に参加した後援会員や自民党員であればなおさらガードは固い。
その中で、「匿名」を条件に昨年の「桜を見る会」と「前夜祭」に参加したという2人の下関市議が電話取材に答えてくれた。
――安倍首相が「ホテルとの契約主体は参加者個人」と答弁しましたが、前夜祭に参加された際、あなたはホテル側と何らかの契約をしましたか?
筆者の質問に対し、A市議はこう答えた。
「ホテル側とはなんの契約もしていない」
――会場の予約とか、出される飲食物の内容や会費の金額、欠席となった場合の負担割合などをめぐってホテル側からなにか説明を受けたり、交渉したりした事実はありますか?
「交渉もなにもしていませんよ。すべて後援会任せですから」
同じ質問に対して、B市議はこう答えた。
「ホテルとは契約も交渉もしていません。みんなそうでしょ。安倍事務所に申し込んだんだから。申込書には『ホテルとの契約は各自で』などと書かれていませんし、そんなのは常識でしょう」
その「常識」では考えられない安倍首相の答弁についてどう思うかと聞くと、B市議は「それはノーコメント」と答え、「ただ」としてこう続けた。
「事実を書いてもらうことが大事。だから、あなたの質問にお答えしたまで」
A市議やB市議が特定されてしまうと差し障りがあるので匿名としたが、証言の信用性を担保するためにこれだけは明記しておく。自民党下関支部には安倍晋三衆議院議員と林芳正参議院議員、古田圭一衆議院議員の3人の国会議員が所属しているが、前述の市議のうち1人は安倍派、もう1人は林派である。