京都市長選、共産・れいわ推薦候補が健闘
土岐直彦|2020年2月25日4:13PM
【山本太郎氏は4回京都入り】
福山和人氏は18年の京都府知事選にも共産推薦で立候補し、惜敗。その際、市民らでつくる選挙組織「つなぐ京都」が発足し、今回市長選の選挙団体「つなぐ京都2020」に発展させた。政党との間を市民が結び、共同代表11人のうち政党からは2人だけ。市民とのタウンミーティング、寄せられた意見をすぐ採り入れる政策パンフレット作成など、市民目線で選挙戦を進めた。「暮らし第一」主体の政策チラシは4回更新した。
選挙戦最終日の2月1日夕、京都市中京区のJR二条駅前には、れいわ新選組の山本太郎代表が来援するとあって寒風の中、多数が集まった。福山氏は街宣車の前に立つと、子育て・若者・高齢者支援、地域経済の活性化の「すぐやる四つのパッケージ」を訴え、「市予算のたった1%の額でできること。カネがないのじゃなくて、(現職に)やる気がないのじゃないですか」と声を張り上げた。
拍手に包まれ山本氏が登壇。大人の貧困、子どもの貧困、実質賃金の低下を取り上げ「それは自己責任ではない」と持論を展開。「あなたの生活を底上げする人は福山さん」と熱弁をふるった。告示前を含め4回の京都入り。れいわは応援ボランティア「チーム大阪」20~30人を連日、福山氏の応援に派遣、今後の政治活動への実験的な試みをしたが及ばなかった。
2日夜。女性のすすり泣きが漏れる選挙事務所で白坂有子事務長は「誰もが大切にされる社会を手を携えてつくっていきましょう」と締めくくった。
(土岐直彦・ジャーナリスト、2020年2月7日号)