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新型コロナ口実、地元紙に自粛要請した
中村愛媛県知事のフェイク度
2020年5月7日11:24AM
『愛媛新聞』の検証記事は3月26日から第2社会面で連載開始。大阪大学の吉川徹教授(計量社会学)ら3人の識者が見解を示している。中村知事の自粛要請発言は、連載2回目が掲載された3月27日午前中にあったが、『愛媛新聞』は3回目の連載を3月28日に予定通り掲載した。
「まじめえひめ」担当の県プロモーション戦略室によると、『愛媛新聞』連載に対する反応は3月30日午前9時半までに電話2件のみ。いずれも良い取り組みだから続けてなどの励ましだった。また3月26日の新型コロナへの対策本部会議でも同連載への言及はなかった。中村知事は、具体的な根拠なく報道機関を批判したことになる。
コロナ新法はNHKを指定公共機関に指定。緊急事態下で首相や都道府県知事から「必要な指示」ができる強力な権限を与えている。
田島泰彦氏(元上智大学教授、早稲田大学非常勤講師)は警鐘を鳴らす。
「指定公共機関の明記はNHKですが、安倍一強政治の下で民放や活字媒体も指示の対象になる危険性があります。新型コロナへの対応は社会の英知を結集する必要があり、行政が誤ったら当然、それを批判しなければなりません。報道を制限することで被害が拡大する恐れさえあります。ましてや、新型コロナ対策を口実に関係のない県政批判を封殺しようとするのは犯罪的。すべてのメディア関係者に危機感が必要です」
「この非常時に」と他の意見を封殺するのは戦中の大政翼賛会的だ。報道の自由の制限が招くファシズム(全体主義)への感染・蔓延を許してはならない。
(伊田浩之・編集部。2020年4月3日号)