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500億ユーロ(約6兆円)を経済的損失補償や生活支援へ--新型コロナ、ドイツの対応(他の国の補償例も)

田口理穂|2020年5月19日10:52AM

朝市で、間隔を空けて並ぶ人たち。マスクをつける人も見られるようになった。(撮影/田口理穂)

新型コロナウイルスの蔓延を受け、ドイツでは3月16日の週から学校や幼稚園、役所、図書館、映画館、飲食店、一般小売店(食料品店を除く)を閉め、国境の封鎖を始めた。スポーツ教室や音楽教室、サークル活動も禁止で、さらに23日から美容院なども営業停止となった。

これらは感染の勢いをそぐための「接触制限措置」で、不要不急の外出を控え、なるべく家にいるよう政府は国民に呼びかけている。人と会うときは2メートル以上の間隔を空け、家族以外で同時に会うのは1人までと通達。人々はこの対策を受け入れ、日常を営んでいる。

スーパーや食料品店、薬局、ドラッグストアは開いているため、日常生活には困らない。しかし上記の措置は突然実施されたため当初は戸惑う声もきかれたが、18日のメルケル首相の演説に、多くの人が理解と信頼を示した。

メルケル首相は状況が深刻であることを説明し、各人が規則を守ることが重要だと語りかけた。これらの措置は高齢者など弱い人を助けるためのもので「みんなで協力して初めてこの危機は乗り越えられる」と連帯を呼びかけ、最後に「自分と、大好きな人を大事にしてください」と結んだ。メルケル首相は「ドイツのお母さん」として慕われてきたが、このメッセージも母親のように厳しさと気遣いを兼ね備えたものだった。

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