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新型コロナ対策、二兎追う者は一兎をも得ず
高橋伸彰|2020年5月26日9:55AM
『日本経済新聞』の報道によると、トランプ米大統領は4月15・16日の記者会見で「新型コロナウイルスの新規感染者はピークを過ぎた」との認識を示し、全米の半分以上にあたる29州では、もうすぐ経済活動を再開できると主張した。
ウイルスとの闘いは「戦争」と言われるが、感染拡大によって住宅や工場および道路などのインフラが、物理的に破壊されるわけではない。政府が外出制限や休業要請さえ緩和すれば、経済活動は明日からでも再開できる。
しかし、再開すれば感染が再び拡大する危険がある。京都大学iPS細胞研究所長の山中伸弥教授は「ほとんどの人は感染拡大の最初の山を越えたら安心してしまうようだが、その根拠はない。有効なワクチンや治療薬が開発されるか集団免疫ができるまで、対策を続けなければならない」(4月20日付『日本経済新聞』)と警告する。その期間は短くても1年、長ければ数年を要するだろう。