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新型コロナ、PCR検査数が桁違いに少ないわけ
長谷川綾|2020年5月31日11:03AM
緊急事態宣言の延長が決定した5月4日、安倍晋三首相は記者会見の最後に苦しい弁明を強いられた。「もちろん本気でやる気がなかったわけではない。私は何回も能力を上げていくと(言ってきた)。実際、能力は上がっている」
新型コロナウイルスの感染を調べるPCR検査で1カ月前、首相自身が1日2万件の検査能力を目指すとぶち上げたのに、実施は1万に満たない。ジャーナリストの神保哲生氏に「本気で増やそうとしなかったのか。本気で増やそうとしたのに増えなかったのか」と問われたのだ。
国内の感染者は11日時点で1万6000人弱だが、実際は「10 倍か、15倍か、20倍か、誰も分からない」(政府の専門家会議・尾身茂副座長)というお粗末な実態把握で有効な対策を打てるはずがない。
経済協力開発機構(OECD)によると、人口千人当たりのPCR検査数(4月28日時点)で日本は1・8。OECD加盟36カ国中、メキシコの0・4に次いで下から2番目。イタリア29・7人、ドイツ25・1人、米国16・4人、韓国11・7人と比べ、桁違いに少ない。なぜか。