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メーデー100年、自粛下でも首相官邸前で抗議のアピール 
コロナ禍の賃金補償せよ!

片岡伸行|2020年6月1日5:42PM

首相官邸を背に抗議の声を上げるメーデー参加者たち。(撮影/片岡伸行)

「コロナ対策で犠牲になっているのは労働者だ!」――。メーデーの5月1日、東京・永田町に抗議の声が響いた。全国一般東京東部労働組合(菅野存執行委員長)が呼びかけた首相官邸前での抗議アピール行動には友好労組などから100人近くが参加、安倍政権の新型コロナウイルス感染対策を批判し「労働者の命を守るため、賃金を補償し企業活動の停止を」と訴えた。

労働者の祭典「メーデー」が日本で初めて開かれて今年で100年の節目。本来なら盛り上がるはずだが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、連合も全労連系も例年会場となっている東京・代々木公園が使用中止となったことから大規模な集会を中止。オンラインによる動画配信などで代替した。

そうした中、「闘うメーデーの伝統を絶やさない」として敢行されたアピール行動では、参加者はまず、新型コロナウイルスで命を失った労働者に黙祷。続いて東京東部労組の須田光照書記長が「多くの労働者が賃金補償を求めているのに聞く耳を持たない。満員電車に揺られ、三密の職場で働かざるを得ず、多くの仲間が犠牲になっている」と現況を告発。「殺しているのは安倍政権だ。布マスク2枚じゃ話にならない。10万円じゃあ全然足りない」とし「これ以上コロナで仲間を殺すな」と訴えた。

東京管理職ユニオン、全国一般・全労働者組合、プレカリアートユニオン、葛飾区労協などの代表らが雇い止めやクビ切りに関わる相談が絶えない現状を報告。「最初のメーデーから100年経ったが、何が変わっているのか。8時間労働はなし崩しにされ、被害に遭うのはいつも労働者」「このままだと5月、6月にはバタバタと人が死んでいく事態も。もう限界だ。国が生活・賃金補償を」などと切実な声を上げた。参加人数は100人に満たない。が、100周年にふさわしいメーデーだ。

(片岡伸行・記者、2020年5月15日号)

 

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