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新型コロナ、多くの善意に支えられる困窮者支援
雨宮処凛|2020年6月20日1:51PM
新型コロナウイルス感染拡大による経済危機を受け、3月、生活困窮者を支援する団体などで「新型コロナ災害緊急アクション」を立ち上げた。
4月に入り、そのサイトに緊急対応フォームを開設したのだが、続々とSOSの声が寄せられている。どれもこれも、すぐに対応が必要なほどに切実な声だ。「残金がない」「なんとか路上生活を回避したい」「明日ホームレスになる」等々。
SOSの声が届くたびに、都内や近隣県であれば支援者が駆けつけ、緊急宿泊費や当面の生活費を渡し、公的な制度、支援に繋げる。多くの人はすでに電車賃もないため、その人のいる場所に行くしかないのだ。携帯が止まっている人も多いので、待ち合わせは困難を極める。関西など遠方からの場合は、その地域の支援団体に繋げる。
ゴールデンウィーク中、私も「緊急出動」したのだが、待ち合わせ場所にやってきたのは大きなバッグをふたつ肩に下げた女性だった。携帯も止まり、帰る場所もないという女性は数年間、ネットカフェ生活をしていたという。
が、緊急事態宣言でネットカフェも閉まり、コロナで仕事もなくなって所持金も尽きかけ、途方に暮れていたのだ。涙ながらにこれまでの顛末を話す姿を見て、この国の「底の抜け方」に恐怖すら感じた。