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選択的夫婦別姓、正しく知って
『愛媛新聞』に意見広告

宮本有紀|2020年6月23日2:16PM

選択的夫婦別姓導入のための法改正を求めて活動する「選択的夫婦別姓・全国陳情アクション」が、男女共同参画週間の開始日である6月23日に『愛媛新聞』に意見広告を掲載する。「これから結婚する皆さん!どちらがいいですか?」「どちらかが必ず改姓する制度」か「改姓する・しないを選べる制度」かと問いかけ、選択的夫婦別姓制度をわかりやすく説明する内容だ。

意見広告。特にこれからこの問題に直面する若い人たちへの問題提起をしたいとメンバーでデザインを考えたという。

広告掲載の諸費用は2~4月に実施したクラウドファンディングで集まった活動費約730万円から、約200万円を使用する。当初、「全国あちこちでの屋外広告」も案にあったが、コロナ禍で外出が制限されたために断念し、新聞広告掲載となった。

なぜ『愛媛新聞』のみの掲載なのか。同アクション事務局長の井田奈穂氏によれば「3月10日の愛媛県議会で〈選択的夫婦別姓や事実婚で犯罪が増える〉という趣旨の差別発言があったため」だ。この発言をしたのは自民党の森高康行県議。選択的夫婦別姓制度の導入を求める請願に関する愛媛県議会の委員会審査で述べたと報道されている(同県議会は3月18日、この請願を不採択とした)。

同アクションは発言の撤回や謝罪を求める抗議文を出すとともに、3月からずっと自民党愛媛県連に「正しい知識を持ってほしい」と勉強会の打診をしている。しかし今に至っても何の返事もないという。

2020年2月、選択的夫婦別姓・全国陳情アクションが衆議院第二議員会館で開催した「選択的夫婦別姓について考える超党派有志勉強会」で司会を務める井田奈穂氏。(撮影/宮本有紀)

井田氏は「互いに生まれ持った氏名を変えないことで、どんな犯罪が起こるというのか。日本はもともと夫婦別姓の国で、国際結婚は基本が別姓。結婚改姓しなかったために社会問題が起きた国もない」と指摘。「世界で日本人同士のカップルだけが望まない人まで結婚改姓を強いられるという問題を世に問いかけ、多くの人に自分ごととして捉えていただくための意見広告。県内シェア1位の『愛媛新聞』への掲載で、愛媛県自民党の皆さんの目に届くことを願っている」と話した。

(宮本有紀・編集部、2020年6月19日号)

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