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米国での黒人暴行死事件に抗議 
渋谷で約3500人がコール

2020年7月14日11:18AM

6月14日、小雨がぱらつく渋谷・公園通りを行くデモ参加者たち。(撮影/岩本太郎)

米国ミネソタ州のミネアポリス市で白人警官が黒人男性を暴行・殺害した事件(今年5月25日)から全米に広がった抗議行動に呼応し、日本でも6月13日・14日に東京・渋谷でデモが行なわれた。

13日のデモ主催者は、ヒップホップのクルー(行動をともにするラッパーとDJたち)として普段は活動する多国籍の仲間たち。激しい雨が降る中にも拘わらず約100人が集まった。「No Justice No Peace(正義がなければ平和は訪れない)」とのコールが英語と日本語で響き渡り、デモの後方では米国出身の黒人の親子が「Black Lives Matter(黒人の命を軽んじるな)」とコール。参加者の強い気持ちが伝わってくるデモだった。

「Black Lives Matter」は2013年の米国での白人警官による黒人少年射殺事件以来、主にウェブ上で発生した運動の呼称でもある。翌14日のデモは、日本に在住するアフリカ系米国学生の女性が6月にSNSのフェイスブック上に立ち上げたグループ「Black L

ives Matter TOKYO」が主催した。同グループには現在3400人以上が参加し、デモの呼びかけもここを通じて行なわれた。当日の15時に集合場所の代々木公園を出発したデモ参加者らは渋谷・原宿一帯を1周。先頭集団は約1時間後の16時頃に戻ったが、最終梯団がゴールして終了したのは、さらに約1時間後の17時頃。それほどの隊列(主催者発表で約3500人参加)が形成され、コロナ禍から人混みが戻り始めた街で、さまざまな国・地域出身の参加者たちが前記のコールを叫びつつ、沿道の人々に問題の深刻さを強く訴えていた。

参加者の女性・Kさんは「米国の運動に日本から支援のメッセージを送ると同時に、日本のみなさんにも『これは米国だけでなく世界の差別問題なのだ』と、平和的な運動を通じて訴えたい」とデモの意義を強調していた。

(植松青児、岩本太郎・編集部、2020年6月19日号)

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