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朝鮮人虐殺事件否定「そよ風」集会の発言を東京都がヘイト認定

2020年9月7日1:35PM

1年前の2019年9月1日に「そよ風」が開いた「真実の慰霊祭」。(撮影/植松青児)

関東大震災直後の朝鮮人虐殺事件を否定する女性団体「そよ風」(涼風由喜子会長)が昨年9月1日に行なった「真実の慰霊祭」(昨年9月6日号「金曜アンテナ」記事参照)でのスピーチ内容が、東京都によってヘイトスピーチと認定された。

都は8月3日、「人権尊重の理念の実現を目指す条例」第12条第1項に基づき、「昨年9月1日の墨田区内の集会」における三つの発言を公表し、あってはならない差別的言動として「その解消を推進していく」ことを表明した。

差別解消の「啓発」のために公表された発言は「犯人は不逞朝鮮人、朝鮮人コリアンだったのです」「不逞在日朝鮮人たちによって身内を殺され、家を焼かれ、財物を奪われ、女子供を強姦された多くの日本人たち」「その中にあって日本政府は、不逞朝鮮人ではない鮮人の保護を」の三つ。

都は集会名を公表していないが、これが「そよ風」主催の「真実の慰霊祭」でのスピーチ内容であることは過去の経緯から見て間違いない。

都はこれらの発言を「不逞朝鮮人という言葉を用いながら、本邦外出身者を著しく侮蔑し、地域社会から排除することを煽動する目的を持っていたものと考えられる」「別の集会に対して挑発的意図をもって発せられたものであって、その表現内容も朝鮮人を貶め、傷つける差別的表現であることから、本邦外出身者に対する不当な差別的言動に該当すると認められるため、適切な措置をとるべき」との審査会の意見を踏まえ、「本邦外出身者に対する不当な差別的言動に該当する表現活動であると判断した」という。

ただ、今回の都の発表はあくまで「啓発」目的であり、今年9月1日の「そよ風」集会の開催を即時に規制するものではない。

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