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伊方原発運転差止仮処分、広島──住民側、基準地震動の低さを具体的に指摘

脱原発弁護団全国連絡会|2020年9月26日2:47PM

記者会見を兼ねた報告集会(広島県弁護士会館)。

7月15日14:00、広島地裁で、伊方原発の運転差し止めを求める仮処分の第1回審尋期日が開かれました。今年3月11日、新たに申し立てた仮処分事件です(3月27日号参照)。

期日では、申立人の哲野イサクさんが50分にわたり、プレゼン資料を用いて申立書の核心部分を説明しました。

伊方3号機の基準地震動650ガルは、日本全国で起きている地震の地震動に比べて過小であり、既往最大の地震動の4分の1に過ぎないこと、「中央構造線断層帯」と「南海トラフ」という二つの巨大震源域被害想定でも、愛媛県は震度7の南海トラフ巨大地震が伊方町を襲った場合、伊方町の地震動は1531ガルと予想していると述べました。また、四電からは、650ガルは解放基盤面における数字で、地上での揺れは2分の1から3分の1となるという反論が想定されるが、実際の地表面と解放基盤面との比較からはそのような規則性はなく、逆に解放基盤面の地震動が大きかった場合もあったことを指摘しました。

期日後の記者会見を兼ねた報告集会は、コロナ禍ということもあり、オンラインソフトZoomを用いて、全国から記者のほか30人あまりの市民が参加しました。哲野さんは、科学論争に陥らず、市民の感覚でも基準地震動が過小であることを説明できた意義が大きいと述べました。次回の審尋期日は10月30日を予定しています。

(脱原発弁護団全国連絡会。2020年7月31日号)

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