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「敵基地攻撃能力」保有に反対を
市民団体が公明党へ要請行動
片岡伸行|2020年11月20日5:41PM
「敵基地攻撃能力は侵略だ!」
――菅義偉首相の所信表明演説が行なわれた10月26日午後、JR信濃町駅近く(東京都新宿区)の公明党本部に市民団体「STOP敵基地攻撃能力アクション」のメンバーが要請に訪れ、「敵基地攻撃能力の保有」を含む新方針を年内にも策定しようとしている菅政権に「待った」をかけるよう求めた。
10月5日に結成された同団体は、「敵基地攻撃能力」について「憲法9条に違反し『専守防衛』を逸脱するもの」として「年末までの短期決戦」で反対運動を展開。今回がその最初の要請行動となった。市民団体「武器取引反対ネットワーク」(NAJAT、杉原浩司代表)メンバーや日本山妙法寺の僧侶ら24人が参加した。
政権与党である公明党は2004年の小泉内閣時、長射程誘導ミサイル研究をやめさせた経緯もあるが、17年12月に安倍政権が長距離巡航ミサイル導入を決めた際、当初は反対姿勢を見せながら結局〝腰砕け〟になり導入を認めた。
同日は代表3人が『公明党は「敵基地攻撃能力」の保有に反対を貫いてください』と題する要請書を本部職員に渡した。要請書では、同党の山口那津男代表が8月6日に被爆地・広島で会見した際、敵基地攻撃能力について「政府は一貫して政策判断として持たないと述べてきた。これを変える必要があるのか慎重に議論しなければならない」と述べたとする公明党HPニュース(20年8月7日)の記述を紹介し、〈「平和の党」を自任してきた公明党が、今度こそ崖っぷちに立たされていると認識しています(略)ここで踏みとどまり、「攻撃する自衛隊」への大転換に断固反対を貫かれるよう、心から求めるものです〉としている。
本部前では参加者が「これを認めるなら『平和の党』を名乗る資格はない!」「自民党の憲法違反に加担するな!」「公明党の良心を示せ!」などと訴えていた。
(片岡伸行・記者、2020年11月6日号)