韓国で兵役法改正
BTS入隊延期が可能に
文聖姫|2021年1月6日5:39PM
韓国で男性ポップグループ、防弾少年団(BTS)の兵役延期が可能になった。BTSは、韓国で初めて楽曲がビルボード1位に輝き、グラミー賞にノミネートされるなど、世界的に活躍している。
12月1日発「聯合ニュース」によると、韓国国会は同日、軍への入隊の延期を可能にする対象に大衆文化芸術分野の優秀者を加える内容を盛り込んだ兵役法改正案を可決した。韓国政府は法改正に基づき、文化勲章・褒章を受章した大衆文化芸術アーティストが文化体育観光部長官の推薦を受ければ満30歳まで軍入隊を先送りできるとする「大統領令規定」を設ける方針だ。BTSは韓流などを広めた功績を認められ、2018年に「花冠文化勲章」を受章している。
グループ最年長メンバーのJIN(ジン、28歳)は大学院に通っているが、29歳になる来年までに入隊するといわれており、ARMY(アーミー)と呼ばれる熱狂的ファンらを中心に、兵役延期を求める声が高まっていた。11月20日発「聯合ニュース」によると、この日の記者会見でJINは、メンバーの軍入隊問題について問われ、「国から呼ばれれば、いつでも応じる」「メンバーともよく話をしているが、兵役には皆応じる予定だ」などと語っていた。
これまでの兵役法では、満30歳まで入隊を延期できるのは司法修習生やスポーツ分野で功績のある人などに限られていた。
与党「共に民主党」の田溶冀議員は9月、BTSのような芸能人の兵役延期を認めないことは国のイメージを高める観点からも不合理だとして、兵役法改正案を国会に提出していた。
韓国の世論調査会社「リアルメーター」が10月に発表したところによると、大衆芸能のアーティストを対象とした兵役延期の法改正に関して、賛成が58・8%、反対が31・4%で、賛成が過半数を占めていた。
(文聖姫・編集部、2020年12月11日号)