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厚労省「生活保護は権利」と告知も課題山積み
コロナ禍生活困窮者の年末年始
大原一城|2021年1月25日2:16PM
コロナ禍の中で迎えた2020年から21年への年末年始は、生活困窮者にとっても、支援する市民団体にとっても正念場になった。
東京では、12月29・30日と1月2日に労働組合や弁護士の協働による新宿・大久保公園での「年越し支援・コロナ被害相談村」が、12月31日と1月1・3日に市民団体「新型コロナ災害緊急アクション」「つくろい東京ファンド」などの協働による「年越し大人食堂」や相談会が、それぞれ行なわれた。
12月31日の相談会は豊島区の東池袋中央公園内に椅子や机、ストーブを並べて実施された。コロナ禍で職を失いアパートの家賃が払えない人やネットカフェで暮らす人、路上生活を続ける人に対し、仕事や収入状況、住まいの有無や健康状態などを確認。個々の状況に応じて区役所への誘導、東京都が年末に無料提供したビジネスホテルへの誘導も行なった。
他にも新宿区役所や豊島区役所がコロナ禍の貧困の広がりに配慮して年末年始の期間、臨時で福祉部署を開く異例の措置を取った。
1日と3日に開かれた千代田区の聖イグナチオ教会での「年越し大人食堂」は、料理研究家の枝元なほみさんらが調理した弁当とスープを、2日合計で約700食提供。並行して開催された相談会では、子どもを連れた女性、10代の女性、外国籍の人などさまざまな人の相談に対応した。「相談村」は3日間で337人(男性274人、女性57人、その他)、「緊急アクション」の相談会は3日間で148人の相談に対応した。
一方、12月22日に厚生労働省が「生活保護の申請は国民の権利です。生活保護を必要とする可能性はどなたにもあるものですので、ためらわずにご相談ください」との案内をホームページに掲載した。