沖縄戦遺骨収集・具志堅さんが基地建設に怒りのハンスト
玉城知事と面会も
森住卓|2021年3月22日6:30PM
【ついに現場に現れた知事】
体重47キロの小さな体がやっとすり抜けられる狭い真っ暗な壕の中で、ヘッドライトの光だけを頼りに小さなシャベルでひとすくいずつ泥をかき分け、小指の先ほどの骨を掘り出してきた具志堅さん。
沖縄戦が終わって76年が過ぎようとしている今も、多くの遺骨が放置され遺族の元には返っていないのだ。集まった支援者に向かって訴えた。「米軍基地に反対の人だけでなく、すべての人が戦死者の冒涜として土砂採取に反対してほしい。沖縄県民だけでなく、本土の人にも考えてほしい」。
6日朝、ジーパン姿で現れて具志堅さんと面会した玉城デニー知事は「どういう方向性でしっかりと結論を出すか。いま一生懸命考えている」。具志堅さんは「遺族の気持ちを第一に、この問題はデニー知事が一人で背負い込まず、みんなで考えていけるように」と話した。
6日間、遺族ばかりか戦争を知らない大勢の若い世代もハンスト会場に来て具志堅さんを励ました。この問題は始まったばかりだ。
(森住卓・写真家、2021年3月12日号)