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「入管法改正案」は廃案に!──まずは死亡事件解明のためのビデオ開示を

階猛×中島岳志|2021年4月28日5:41PM

オリンピック憲章の精神で政治難民を受け入れるべき

4月21日、入管法改悪に抗議する弁護士や支援者、難民申請者らがサイレントデモを行なった。弁護士らが呼びかけ、東京都内の日比谷公園から有楽町までを歩いた。

 海外の国に対しては、人権侵害けしからんと日本は言うけれども、自分たちの国でそういう人たちを受け入れないというのは、いわゆる「ニンビー」(NIMBY、Not In My Back Yard=「わが家の裏には御免」の略)ですね。総論賛成、各論反対というのが日本は多い。その象徴が、この政治難民の話ではないかと思います。

日本は今でも東京オリンピックを開催すると言っているわけです。オリンピック憲章の根本原則には、オリンピズムの目標として「人間の尊厳を保つことに重きを置く平和な社会の確立を奨励すること」と書かれています。それならばもっと日本は政治難民の受け入れも行なっていくべきだし、それができないならば国際社会で名誉ある地位を保ちたくないということでしょう。東京オリンピックは開催する必要があるのか、というところとも関わってくる問題です。

中島 やはり国家のほうは治安問題として捉えているんだと思います。デモや抗議などをされて騒がれると、国際的には非常にマイナスになる。それで取り締まりを強化している可能性もあって、長期収容が常態化し、死亡者が年々出るようなことにもなってしまっている。オリンピックの理念に合致するどころか、逆なんです。そういう声を封じ込めようとする結果、今回のような改正案が出てきているとも思えます。

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