考えるタネがここにある

週刊金曜日オンライン

  • YouTube
  • Twitter
  • Facebook

【タグ】

短大生を襲うコロナ禍での就職難

鷲尾香一|2021年5月2日4:28PM

新型コロナウイルスの感染拡大は経済活動の停滞を通じて、労働者一人ひとりの雇用に大きな影響を投げかけている。

だが、“喉元過ぎれば熱さを忘れる”ではないが、雇用の悪化に対する関心が薄れてきている。 そこで、20年のさまざまな統計が明らかになったことから、雇用悪化の状況を再点検してみたい。

まずは、総務省統計局の労働力調査だが、20年の年平均の完全失業率は2.8%だった。18年が2.4%、19年が2.4%だから、コロナ禍の影響はわずか0.4%に思えてしまう。しかし、単月で見れば20年10月には3.1%、11月3.0%、12月3.0%と上昇している。

厚生労働省が調査・発表している「新型コロナの雇用への影響」では、20年5月29日の第1回調査時点で雇用調整の可能性がある事業所数3万214カ所、解雇等見込み労働者数1万6723人、うち非正規雇用労働者数2366人だった。

これが12月25日調査では累計で、事業所数12万371カ所、労働者数7万9522人、非正規雇用で3万8009人に拡大した。

しかも労働力調査で見れば完全失業者数は20年で191万人、11年ぶりの増加となった。特に雇用環境は非正規雇用労働者に厳しく、75万人も減少し比較可能な統計開始以来、初めての減少となった。

厚労省の「新型コロナの雇用への影響」では非正規雇用の解雇は3万8000人で、いかに実態からかけ離れているかがわかる。

【タグ】

●この記事をシェアする

  • facebook
  • twitter
  • Hatena
  • google+
  • Line

電子版をアプリで読む

  • Download on the App Store
  • Google Playで手に入れよう

金曜日ちゃんねる

おすすめ書籍

書影

増補版 ひとめでわかる のんではいけない薬大事典

浜 六郎

発売日:2024/05/17

定価:2500円+税

書影

エシカルに暮らすための12条 地球市民として生きる知恵

古沢広祐(ふるさわ・こうゆう)

発売日:2019/07/29

上へ