医療「壊滅」に達した新型コロナ禍
榎本順一|2021年5月2日3:05PM
激しい倦怠感、41度の高熱、頭痛、そして味覚嗅覚障害。幸いなことに私に濃厚接触者はいないと保健所から認定を受けた。
PCR検査後に「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律に基づく感染症患者等の届出及び就業制限について」という通知を受け取り、数日間の自宅療養を経て、「就業制限等解除通知書」の交付をもって「病原体を保有していないことに該当したと認められる」と保健所長からお墨付きをもらった。
しかし、その後も激しい倦怠感や頭痛、味覚嗅覚障害は治らず、今でもその後遺症に悩まされている。
さて、医療従事者へのワクチン接種開始、そして橋本聖子前大臣から丸川珠代大臣に五輪担当大臣が変わり約3週間。1都3県の緊急事態宣言の再延長、ワクチンの不安定な供給開始、そして五輪開催の可否など、私たちの生活は非常に不安定なままである。
五輪の開会式が行なわれる予定の7月23日が迫っているが、「とにもかくにも、五輪開催ありき」の政権運営は決して許されない。
「就業制限等解除通知書」を受け取った約5カ月後、東京都内のクリニックで抗体検査を受けたが、結果は「抗体なし」だった。次、いつまた感染するかもしれない恐怖。そして今でも後遺症に悩まされている。
最近では「新型コロナウイルス感染症後遺症外来」を始めたクリニックもある。受診しようと問い合わせたが、待ち時間が数時間もあり、予約すら取れていない。