フクシマの一〇年
小室等|2021年5月4日2:25PM
そうこうしているうちに、二〇一一年三月一一日午後二時四六分はやってきた。大津波の衝撃に加え、史上例を見ない大規模な原発事故を前に、あの日の不気味な感覚が甦った。
四月には、コミュニティFMラジオで毎週水曜日午後四時間の生放送が、シンガー&アクターの白神直子さんとペアで始まろうとしていた。チェルノブイリとフクシマの合わせ鏡を前にどんな放送をやったらいいのか。
そうだ! NPО法人・日本チェルノブイリ連帯基金を立ち上げた、松本市浅間温泉・神宮寺の住職、高橋卓志さんと諏訪中央病院の鎌田實院長からの声かけで四号炉の前に立っていたのではないか。ここはあの二人だ。精力的にボランティア活動に邁進するお二人にビビッドな話をうかがおう。
お二人の通り名を借り、「みのさんじんさんの震災日記」と名付け、四月の番組スタート時から一週間交代で半年間、生電話で貴重なレポートを送っていただいた。
その「小室等・白神直子のアフタヌーンパラダイス」のディレクター、小畑雅子さんからの補足情報。「おともだち編」として、李政美、和合亮一、林英哲、遠藤ミチロウ、鎌田慧ほかたくさんの人に出演いただき、「みのさんじんさん」はレギュラー終了後もおりに触れ出演していただいたとのこと。
フクシマの一〇年を追いかけコロナがやってきた、それは次回。
(小室等・シンガーソングライター、2021年3月26日号)
※大型連休にあわせて過去記事を掲載します。