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差別容認する永田町ムラの責任は記者にもある
長谷川綾|2021年5月4日2:06PM
真意を質たださねば。だが、他の記者たちは苦笑するだけで何も言わない。冷や汗が出てきた。結局、私も質さなかった。ムラの空気に流された。もし質問して報じていたら、外交問題になっていたかもしれない。別の自民党派閥の領袖が、民主党政権で当時活躍していた議員について「『在日』から帰化したことを公表してからものを言え」と陰口を叩いているという話も耳にした。
記者の仕事は「権力のはらわたを見ること」。安倍政権による検察人事介入を検証した『安倍・菅政権VS検察庁』(文藝春秋)の著者、元『朝日新聞』記者の村山治氏は、こう言う。「はらわた」が見えた時、報じるか否か。失言暴言、差別を容認する永田町ムラの空気を作る責任の一端は、記者にもある。
(長谷川綾・『北海道新聞』記者。2021年3月26日号)
※大型連休にあわせて過去記事を掲載します。