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西東京市長選、市民85人が選管に審査申し立て 
「選挙結果は無効だ」

片岡伸行|2021年5月24日12:03PM

申し立て後に都庁記者クラブで会見する「異議申し立ての会」のメンバー。(撮影/片岡伸行)

西東京市の市長選挙(2月7日投開票)で初当選した池澤隆史氏の支援団体が発行した法定ビラは虚偽事実を記した違法なものだとして、西東京市民85人が4月21日、東京都選挙管理委員会に選挙結果無効の裁決を求める審査申し立てをした。西東京市選管の申し立て棄却(3月30日)を不服として都選管に訴えたもの。

同市長選は自民・公明推薦の池澤氏(同市前副市長)と立憲・共産・生活者ネット推薦の平井竜一氏(神奈川県逗子市前市長)の接戦に。1514票の僅差で池澤氏(3万4299票)が当選したが、池澤氏陣営が選挙戦最終盤で配布したビラの内容が問題となった。

申し立てによると、新聞折り込みなどで市内全域に数万枚配布された「明日の西東京を創る会」(会長・指田純西東京市医師会会長)発行の「法定ビラ2号」に〈逗子での失敗のリベンジは逗子でやってください〉〈西東京市のまちづくりは、西東京市民の手で! 共産・左翼に市政を渡すな!!〉などと書かれていた。これらは平井候補を特定する文言で、虚偽事項の公表罪(公職選挙法235条)に当たると訴えている。

都庁記者クラブで会見した「異議申し立ての会」総代で牧師の星出卓也さんは「平井氏は住民票を移しており、支援者は〈共産・左翼〉だけではない。明らかに誹謗中傷だ」と指摘。同じく総代で法務博士(専門職)の山口あずささんは「ビラは投票行動に影響を与えた。1514票のうち半分の人の気持ちが変われば結果はひっくり返る。選挙結果に異動を及ぼす虞がある場合は公選法205条により選挙は無効だ」などと訴えた。

3月の市議会臨時会でビラ問題を追及された池澤市長は、事前に原稿を見たと明かし「責任はある。市民にお詫びする」と述べた。当事者が非を認めている問題を、東京都選管はどう判断するのか。裁決は60日以内に出される。

(片岡伸行・記者、2021年4月30日・5月7日合併号)

 

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