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改憲世論の醸成狙う自民の戦略
高田健|2021年6月3日10:43AM
今回の附則では同法の基本的欠陥の一つであるCM規制や運動資金等の検討を3年を目途に行なうこととされているが、最低投票率規定がないことや、公務員の国民投票運動に不当な規制がかけられていることなどの欠陥を含めて、国民投票の公平公正を確保するためのそのほかの議論が必要だ。与党はこの附則の指摘する諸問題の審議すらも無視して改憲論議を先行させようとしている。
自民党にとっては今回の改憲手続法改正案の成立は改憲論議の「呼び水」に過ぎない。本丸は現行憲法の3原則を骨抜きにする4項目改憲案の議論と改憲原案の作成だ。まずは次期総選挙で改憲派が3分の2を獲得できるかどうか。改憲問題は新しい段階に入った。
(高田健・戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会共同代表。2021年5月28日号)