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安倍前首相「桜を見る会」検審議決で告発団体会見 
「再び不起訴許さぬ」

本田雅和|2021年8月24日7:57PM

右から中垣克久(美術家)、岩田薫(ジャーナリスト)、木村真(豊中市議)、山下幸夫(弁護士)、武内暁(市民団体代表)の各氏。8月6日、参議院議員会館で。(撮影/本田雅和)

安倍晋三前首相の後援会が開いた「桜を見る会前夜祭」の費用を安倍氏側が補填していた問題――検察審査会が安倍氏の公職選挙法違反容疑での不起訴を、「被疑者安倍の犯意」についての捜査の不十分さなどを指摘して「不当」としたことを受け、刑事告発していた市民団体などが8月6日、東京・永田町の参議院議員会館で緊急記者会見を開いた。検察の再捜査が始まるが、「再び不起訴や略式起訴のごまかしを許してはならない」「国会での証人喚問が必須だ」などと訴えた。

「検察庁法改正に反対する会」共同代表のジャーナリスト岩田薫さんは「東京地検特捜部はこうした本来の政治案件こそ積極的に取り組むべきなのにほとんどやらなくなった」と不満を表明。黒川弘務・元東京高検検事長の賭けマージャン問題での告発では検審で「起訴相当」を導き出したが、検察は「強制起訴で公開裁判となるのを避けるため、罰金刑で済ませる略式起訴を選んだ。繰り返してはならない」と述べた。

「今回は強制起訴に導ける可能性のある起訴相当ではないが、安倍案件で不起訴不当を議決した意味は大きい。検察も検審を意識して処分を決めている」とし、市民が情報公開請求を活用し、積極的に刑事告発や検審への不服申し立てなどを続ける必要性を強調した。

告発市民団体の代理人、山下幸夫弁護士は今回の検審議決には重要な「付言」があることを指摘。「税金を使用した公的な行事」である「桜を見る会」に「本来招待されるべき資格のない後援会の人達が多数参加している」ことや、前夜祭経費を「政治家の資産から補填するのであれば、その原資についても明確にしておく必要がある」などの言及を挙げ、捜査の不十分さに「ふみ込んだ厳しい判断をした」と評価したうえで、「東京地検がいい加減な再捜査をしないよう世論を喚起、監視していく必要がある」と語った。

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