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「植村バッシング」を記録した映画『標的』、釜山国際映画祭に招待される
文聖姫|2021年9月17日2:45PM
映画『標的』(西嶋真司監督、2021年、99分)が、第26回釜山国際映画祭招待作品に選ばれた。10月6日から15日までの開催期間中にワールドプレミアとして上映される。9月15日に主催者が発表した。
『標的』は、歴史修正主義者からのバッシングと闘った元『朝日新聞』記者の植村隆・『週刊金曜日』本誌発行人と弁護士、市民、ジャーナリストらとの連帯を描いたドキュメンタリー。先頃、第64回JCJ(日本ジャーナリスト会議)賞を受賞したばかりだ。
同映画祭は、韓国南東部の都市釜山で毎年10月に開催される。今年は10月6日から15日までの10日間。アジアの新人監督作品を中心に扱う、国際映画製作者連盟(FIAPF)公認の長編映画祭。バイヤーが佳作を買い付けるマーケットの場としても知られ、香港フィルマートと並んでアジア最大級の規模ともいわれる。
西嶋監督は招待決定について受賞の喜びを次のように語った。
「アジアでも最大規模の映画祭に招待されたことを、とても光栄に思います。映画の製作にあたってご支援、ご協力をいただいた方々に深く感謝します。朝鮮海峡を挟む二つの民族の間には不幸な歴史が横たわっています。植民地解放から70年以上が経った今も政治的対立が消えない背景には、日本の国家権力が不都合な過去から目を背け、自分たちの都合の良いように歴史を書き換えようとする『歴史修正主義』の存在があります。『標的』が海峡を越え釜山国際映画祭で上映されるのを機に、歴史の真実を守るため、国家を相手に闘い続ける人々の声を世界に届けたい。映画には政治では解決できない状況を変える力があると信じています」
『標的』は今後、日本各地などで上映される予定だ。映画の詳しい情報については、公式サイト(http://target2021.jimdofree.com/)に詳しい。
(文聖姫・編集部、週刊金曜日オンライン限定記事)