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「脱原発テントひろば」10周年大集会開催
原発廃絶へ不屈の思い
岩本太郎|2021年9月22日5:32PM
【メンバーの高齢化に懸念も】
壇上の発言者や参加者の口から再三聞かれたのが運動が長期化する中での関係者の高齢化だった。会場の一角には「テント村の村長」と呼ばれた渕上太郎さん(19年に76歳で死去)や元練馬区議会議員の正清太一さん(同、80歳で死去)ら世を去った方の遺影が並んだ。苦楽をともにしてきたメンバーの不在が参加者の心中に少なからず影を落としている様子も窺えた。
テントひろば開設から応援を続けている作家の落合恵子さんは、前記の渕上さんのほか、9月1日に死去した経済評論家で、すでに1980年代半ばには『原発への警鐘』という著作を発表していた内橋克人さんとの思い出に言及。人を大切にする「共生経済」こそ重要だと訴えた内橋さんの姿勢をたたえた。また、この日が20周年となった米国の「9・11」に関連して、米議会でただ一人、武力行使決議に反対したバーバラ・リー下院議員の姿勢にも学ぶべきと訴えた。
スピーチの前後には歌手のジョニーHさんらによる演奏や、川柳作家の乱鬼龍さんによる「『満10年』饅頭」配布も行なわれるなど常連のスタッフやメンバーが元気一杯の活躍ぶり。強制撤去から5年を経ても「テントひろば健在」を強く印象づけた。
(岩本太郎・編集部、2021年9月17日号)
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