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千葉県警採用のバーチャルユーチューバー動画めぐり全国フェミニスト議員連盟批判が激化
小川たまか|2021年10月20日6:10PM
千葉県警が松戸市の「ご当地バーチャルユーチューバー(VTuber)戸定梨香」を起用してインターネット上で公開した交通安全啓発動画について、全国フェミニスト議員連盟が「女児を性的対象として描いており、偏見を助長する」などとする公開質問状を出したが、「表現の自由の侵害」と主張して同議連を批判する動きが激化。フェミ議連は10月8日、記者会見を開き、「これは表現の自由の問題ではなく、公的機関がこうした動画を公的活動に使う認識を問うものだ」などと改めて説明した。
動画は「セーラー服のような丈の短いへそが出た上着、極端なミニスカート、胸が揺れる描写」(野村羊子・三鷹市議)などを含むもの。自転車の安全走行などを呼びかけるため7月に公開され、フェミ議連は8月末に千葉県警や交通安全キャンぺーンを展開する松戸署、松戸東署などに提出した抗議書などを発表。その後、千葉県警は動画を削除したが、ネット上ではフェミ議連への抗議が起き、大田区議らが始めた抗議署名は6万8000筆以上(10月11日時点)になっている。
会見でフェミ議連側は、一部報道でも「表現の自由の問題」とされていることを批判。野村市議らは「交通安全啓発のためにこのような動画が本当に必要なのか」と問いかけた。一方、フェミ議連メンバーには「辞職しろ」などの抗議やなりすましによる送り付け被害のほか、日時と場所を指定しての殺害予告があったといい、会見当日は私服警官が警備した。
松戸市の増田かおる市議は「ジェンダー平等ではない性的表現物を公共空間で否応なく見せつけられ傷つけられる女性たち、この状況を見て萎縮している女性たち、子どもたちを守ろうと日々奮闘しているすべての大人たちに声を届けたい」と語った。千葉県警は取材に市民からも「不適切」などの声があったと回答。「ご意見をいただき内部で検討。掲載終了間近だったことや異なる意図で伝わる懸念から削除した」とした。
(小川たまか・ライター、2021年10月15日号)
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