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選択的夫婦別姓反対派議員の主張を家族法研究者が論破

二宮周平|2021年10月22日6:35PM

【3種類の夫婦が出現し第三者は神経を使う?】

主張3 法改正により、「同氏夫婦」「別氏夫婦」「通称使用夫婦」の3種類の夫婦が出現することから、第三者は神経質にならざるを得ない。

〈解説〉郵便物は、夫の氏と妻の氏と複数の表札をかければ対応できる。企業や個人からの送付物は、特定された受取人に対してなされるものであり、個人名が不明の人に対してなされるものではない。また、今でも結婚改姓したり、離婚復氏する例があるのだから、冠婚葬祭時には確認が必要であり、「〇〇令夫人」「〇〇ご令嬢」などとして、個人を特定する書き方をしていない実情こそが(もはや少なくなっているが)、家族の多様化に即しておらず、社会的に適合していない。個人を特定すればよいだけの話であり、仮に3種類の夫婦が出現しても問題なく対応できる。第三者が神経質になるべきことは、同氏夫婦を前提にした慣行のために、離婚や再婚をする女性が、個別に氏の変更を説明したり、その理由を詮索されたりするというプライバシー侵害が生じることに対してである。

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