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生活困窮者を支援する団体が東京・練馬で食品配付・相談会開催

2021年11月19日8:25PM

11月3日、練馬駅前住宅街の公園で開かれた食品配付・相談会。(撮影/岩本太郎)

 コロナ禍で生活困窮者が急増する中、東京・練馬の支援団体「わかちあい練馬」が11月3日、西武線・練馬駅前の公園で食品配布・相談会を開いた。午前11時の開始時刻前から若者やお年寄りら100人近くが列を作り、用意した食料品詰め合わせセット(米、カップ麺など)225食は1時間以内にほぼなくなった。

 同団体は今春、地域で労働問題や人権問題に取り組む団体の関係者ら有志が結成した「吹っ飛ばそう!貧困inねりま」が前身だ。5月にも同じ場所で同様の催しを企画し、約200人が来場した。

 国内での陽性者数は減少気味で落ち着きを見せているが、共同代表の山本智啓さん(66歳)は「“見えない貧困”への対応が今は大きな課題」と語る。「家はまだ失わないまでも、失業で生活苦に陥るなどの例が増えています。そうした方々は近隣社会の中でも相談する場がなく孤立しがち。ならば住宅街の真ん中で、誰もが気軽に参加できる場が必要と考えました」と相談会の必要性を説明する。

 会場ではゴスペルなどのライブ音楽会も開かれたほか、相談コーナーでは美容相談や絵画教室も開催。大勢の家族連れで賑わった。

 ライブの音を聞いて近所からやってきた77歳の女性は「私は末期がんを患い普段家に籠っていますが、こうした場があると癒される」。広報担当スタッフの幸田良佑さんは18歳の夜間大学生だが「コロナ禍で僕自身も昼間の仕事が入らなくなるなど影響を受けました。一つ違えばここに相談に来られる方々と同じ苦境に追い込まれていた」と話す。今後は「できれば月1回程度の定期開催を目指したい」という。

 相談会を支えるボランティアスタッフも、事前公募に予定数以上の応募があったため1週間前に締め切られ、結局前回の約70人を上回る100人以上が参加した。

(岩本太郎・編集部、2021年11月12日号)

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