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衆院選で女性議員比率減
2025年までに35%が目標なのに9.7%と後退

宮本有紀|2021年12月3日2:59PM

「ジェンダー平等の訴えは中途半端だった」


今回、立憲民主党が議席を減らし、辻元清美氏、尾辻かな子氏などのジェンダー問題にも力を入れてきた女性議員も落選してしまった。野党共闘が失敗し、ジェンダー平等などの政策を打ち出したから中間層が引いてしまったからではないかという批判的な声もある。これについて三浦氏は「そういう声もある。しかし、ジェンダー平等の打ち出し方を始め立憲民主党は中途半端だったから議席を減らしたのだという逆の声もあり、私もその立場だ。立憲はジェンダー平等や人権重視、気候変動対策などについてもっときちんと主張すべきだったのに、ふみこみが足りなかった。ジェンダーと分配の問題を結びつける語りも弱かった。執行部を見ても男性ばかりでパリテになっていないし、女性を前面に出すことをやっていなかったからだと思う」と分析する。

そして「やはり与党からしたら野党共闘は怖い。今回、与党側が勝った選挙区でも1万票以下の差というところもあり、風が吹いたらひっくり返ってしまう。だから野党共闘はしてほしくないわけで、よけいに『野党共闘は失敗だった』と言うはず。そのときに立憲がふらふらしないように、市民社会の側から、もっと人権問題やジェンダー平等を訴えるべきだったと言うべきだと思う」と提言。「今後、私たち市民側も、若い層や新しい支持層にどう働きかけるかという課題もある。若い層はジェンダー平等や気候正義(温暖化の原因をつくった先進国やこれまでの世代に責任を求め、不公正を正そうとする考え)に関心があるし、これらはいまやグローバルな課題なので、積極的に打ち出していかなければならない」とし、「来年は参院選で、その後にすぐ地方選もある。次の3年間を見据え候補者を見つけて女性議員を全国的に増やす流れをつくっていく必要があると思う」と話した。

(宮本有紀・編集部、21年11月12日号)

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