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早稲田大学学生が学内での性被害実態を調査
宮本有紀|2021年12月17日5:55PM
Voice Up Japan早稲田支部の蛭田ヤマダ理紗共同代表は、「正直、突き返される反応も想像していたので、好感触で安心した。学生の多くは4年で入れ替わってしまうので素早く大学関係者が動くことは必須だと考えていて、総長自身の働きかけはとても心強い」と高評価。他のメンバーも「総長は性被害の深刻さを認識し、前向きに検討してくださっていた。世代間で性的同意の認識が異なる中で、総長自身が否定せず前向きに検討してくださっているのは素敵だと思う」と評価しつつも「その深刻さが関係各所において真に理解されているどうかは懐疑的」と懸念も表明する。そして「さらなる性被害を生み出さないために、学部を含め関係各所がスピーディにアクションを起こしていく必要があるのではと感じる」と述べた。
力を注ぐ原動力として蛭田ヤマダさんは「このプロジェクトを進めるうえで一番にあるのはキャンパスでの性被害をなくしたいという思いだが、それと同じくらい加害者になってほしくないという思いもある」と話す。そして「残念ながら同意を取ることの重要さが日本ではまだ浸透していないので、『性的同意』という概念を知るまでずっと同意を取っていなかったという人も多いと思う。性的同意が当たり前のこととして定着し、多くの人が安心して性に対して向き合えるようになれればと思う」と抱負を語った。
同団体はシャベルと合同で「性的同意ハンドブック」を作成しており、大学側から配布してもらうような働きかけもしている。長期的な予定としてはハンドブックの公認・配布を目指している。
なお、Voice Up Japanの国際基督教大学支部と明治大学支部も同様の活動をしており、現在要望書を準備中。年内の提出予定だという。
(宮本有紀・編集部、21年12月17日号)