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高校生が文科省に意見書
性自認や自己表現を尊重する校則・制服に
2022年2月1日8:15PM
意見書の中では、(1)校則や制服制度の問題点について活発な意見交換を行なう場の設置、(2)生徒を主体とした校則改正プロセスの明文化の義務化、(3)生徒の性自認や自己表現を尊重するため、制服の選択肢を持てる制度の義務化を求めている。
会見でメンバーの日下部美雪さんは、「ブランケットを肩にかけるのは禁止という校則があり、理由を聞いても合理的な答えは返ってこなかった」という自身の経験を明かし、大人も説明できない不合理な校則がある事実を伝えた。また、奈良岡千夏さんは「校則は比較的自由だったが、『華美な服装は禁止』という規則があり曖昧なルールだと思って聞くと『社会が高校生に求めている服装を』と言われた。社会が求めているという理由で、高校生は自己表現をできなくなってしまう。社会も変わらないと高校の校則も変わらない」と訴えた。
文科省への意見提出の場では、担当者が「すべての教師の意見を変えることは難しい」という前提で話していたのが気になったといい、「手応えが100%あったとは言い切れない」(奈良岡さん)とする一方、「高校生の考えを発信できる場は少なくハードルが高いが、高校生と社会のつながりが増えていけば、だんだん意識も共有されていくのではないか」(澤田初音さん)と今後の活動に理解を呼びかけた。
(小川たまか・ライター、22年1月21日号)