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「パリテが平和をつくる」
女性参政権行使記念日に
平等なき平和なしを確認

宮本有紀|2022年4月25日9:30AM

日本の女性が初めて参政権を行使した76年前の1946年4月10日を記念し、今年の同日、女性の政治参画の意義を再確認するオンラインイベントが開催された(主催:パリテ・キャンペーン実行委員会、ウィメンズアクションネットワーク)。今年のテーマは、「パリテ(男女同数)が平和をつくる!」。ロシアによるウクライナ侵攻を踏まえたもので、ジェンダー平等に取り組む国会・地方議会の議員、研究者や市民らが、女性が意思決定の場にいることと平和の関係について議論をかわした。

紛争地での平和運動に関わってきた清末愛砂・室蘭工業大学教授は「日本が非暴力社会に変わるためには何が必要か。個人の尊厳と両性の本質的平等を規定する憲法24条を通して考える平和主義が一つのカギになる。暴力に依拠しない個人を育成できるかどうかが平和を導くポイント」と指摘。まさに日本国憲法を活用する時でありながら、国会では改憲を視野に入れた憲法審査会が開催されている。

2017年4月10日、国会前で行なわれたパリテアクション。(撮影/宮本有紀)

田村智子議員(共産)は「ウクライナへの侵略戦争に乗じたとしか言いようがない。この戦争を止めるためにどうするかという議論を熱心にしなければならないのに、国民の不安に乗じて、『攻めてくる国があるんだから攻められる前に敵基地攻撃能力だ』『核兵器をもって防衛するんだ』と。大軍拡を進めようとしているようにしか思えない」と批判。辻元清美前議員(立憲)も「日本は憲法9条であらゆる紛争を武力で解決しないと宣言している国だからこそ、仲介外交ができる力を持っている。その努力もせずに急に核シェアリングとか憲法9条を変えると言うのは政治を放棄している」と指摘した。

福島みずほ議員(社民)は、「やはり女性が意思決定の場に増えると、まず政策の優先順位が変わる。女性への暴力に対して女性議員が超党派で力をあわせ2001年にDV防止法をつくった。二つ目に女性はあまり利権を持っていない。原発利権や軍需利権から遠いことには意味がある。戦争があったほうが儲かるなんて冗談じゃないと思う。三つ目は『戦争は女の顔をしていない』(ノーベル文学賞を受賞したスヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ著の書名)ということ。本に『戦争は女の仕事ではない。人を憎んで殺すなんて』とある通り誰も殺したくない。こういう女性議員が増え、まさにパリテになったら政治が変わる」と語った。

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