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男女格差指数日本は116位
女性議員少ない政治が課題
宮本有紀|2022年9月15日9:29PM
世界経済フォーラムが7月13日、各国の男女格差を示す報告書「グローバル・ジェンダー・ギャップ指数(GGGI)2022」を発表した。1位のアイスランドは13回連続トップで、上位には例年通り北欧諸国とニュージーランドが並ぶ。G7(主要7カ国)ではトップがドイツ10位、最下位が日本なのも前年と同じだ。
日本は総合が146カ国中116位で、前年の156カ国中120位より上昇したかに見えるが、調査対象国が10カ国減少したためで、数値(0・650)は前年(0・656)より下降。評価分野別の順位と数値は表の通り。教育は1位だが女性の雇用状況悪化も影響して経済の数値が下落し、特に政治が足を引っ張っている。
この結果について政治学者の三浦まり・上智大学教授は「昨年の総選挙で衆議院の女性議員が2人減った現状が指標に反映された。女性閣僚は2〜3人が相場となっているが、せめて4〜5人にしていかないと指標は改善していかない」と分析。「そのためにも女性議員数が増えないと女性閣僚を持続的に増やせない」と指摘する。
参院選の女性当選者28%
女性議員を減らした総選挙の反省からか10日投開票の参院選では女性候補の擁立に尽力した党が多く、女性当選者の割合は28%と過去最高になった。「女性登用を求める世論を受けて政党は女性擁立を加速化させた。数値目標に抵抗していた自民党さえ比例代表で女性候補者3割の目標を掲げ、達成した。政党が本気を示せば女性候補者が増えることが明らかとなった。この流れを後退させないことが重要」と三浦氏は話す。ただ、目標の男女同数には遠い。