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世界避妊デーのイベント 緊急避妊薬を薬局で!

神原里佳・ライター|2022年10月8日7:00AM

「自己決定権奪わないで」

 SRHRの課題解決に取り組む若者のネットワーク「SRHRユースアライアンス(事務局・ジョイセフ)」も厚労省のパブリックコメントに向けて、情報提供や賛同者を増やすためのキャンペーン準備を進めており、オンラインイベントでも5人のメンバーが発言。

「人生の大事な選択を迫られる時に、まず薬を入手できるかどうかで悩まなければいけないのはおかしい」「自分の体の自己決定権が奪われていると感じる。コンドームと同じように、薬局で手軽に買えるようにしてほしい」「赤ちゃんの遺棄事件などのニュースを目にすることも多く、他人ごとではない。誰もが自分ごととして考える必要がある。自分やパートナーの心と体を守るためにも声をあげていきたい」などと、それぞれが切実な思いを語った。

 また、東京都荒川区で薬局に勤務する鈴木怜那さんは、薬剤師の視点から緊急避妊薬を取り巻く日本の問題を指摘。「休日に緊急避妊薬を求めて来店した若い女性に対し、荒川区内でサポートが完結できないのが悔しかった。厚労省の検討会は男性の医療者が中心で、若者や当事者の声が届いていない。だからOTC化に否定的な意見が多く、議論が進まない。医療者だけでなく、当事者、ソーシャルワーカー、社会学者、法学者など、さまざまな立場の人が集まって議論することが必要」だと訴えた。

 福田さん、染矢さんは「子どもを産むか産まないか、産むとしたらいつ、何人産むか。これらを決めるのは私たち一人ひとりが持っている権利。新型コロナ感染拡大の影響で性暴力やDVなどの相談が増加し、中高生の妊娠不安の声も多くなっている今、緊急避妊薬の一刻も早いOTC化が求められている。引き続き緊急避妊薬の啓発を行なうとともに、パブリックコメントへの参加の呼びかけやオンライン署名活動などを通して市民の声を集め、OTC化の後押しをしていきたい」と語っている。

(『週刊金曜日』2022年10月7日号)

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