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「まだまだ戦うすべはある」 馬毛島基地の工事着工
岩本太郎・編集部|2023年1月25日7:02AM
鹿児島県西之表市の馬毛島での自衛隊基地建設工事について、防衛省は1月12日午後、本体工事に着手した。
これに対して市民らがさっそく抗議行動を開始。工事着工の観測が流れた10日ごろより同省および浜田靖一防衛大臣への電話等での抗議を呼びかけたほか、着工当日の夜には東京の首相官邸前で抗議集会「12日着工?ふざけるな!『馬毛島基地』なんか造らせてたまるか!」(呼びかけは市民団体の「島じまスタンディング」「STOP大軍拡アクション」)を開催。主催者発表で約60人が参加した。
冒頭「島じま――」の石井信久さんが「本当に残酷で残忍。歴史も文化も自然もある“宝の島”が、安保3文書に基づく戦争体制の要に作り替えられようとしている」と怒りを表明。「STOP――」の杉原浩司さんも「西之表市民の根強い反対の意思表示があったにもかかわらず政府はあきらめろと言わんばかり。まるで独裁政権のやり方だ」と批判した。
東京都内の法律事務所の所属で馬毛島の基地化問題に取り組んできた塚本和也弁護士は、反対運動が目下直面している困難さの背景に、地元の漁業関係者への買収が相当進んでいることなどを指摘。西之表市長リコール(解職請求)不成立の件にも触れつつ、防衛省への同市所有地売却差し止めなどを求めて地元で現在進行中の住民監査請求について紹介しながら、「まだまだ反対の意思表示の方法、戦う術はある」と呼びかけた。
沖縄県宮古島から参加した斎藤美喜さんは「毎日数人で抗議活動や自衛隊への監視を続けている。工事開始前に防衛局は『ミサイルは置かない』と説明したが実際に現場で自衛隊に訊くと『ミサイルを警備している』『事前の説明と実際の運用は違う』と平気で言う」と“基地の島”の実態を訴えた。集会では他に種子島の住民からの連帯メッセージも代読された。
(『週刊金曜日』2023年1月20日号)