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W7議長国、ドイツから日本へ
飯田光穂・ライター|2023年2月4日7:00AM
日本政府にやる気ある?
また、三輪氏は「インターセクショナリティー(人種、性別、性的指向、国籍、障害などのアイデンティティが交差したときに起こる差別や抑圧を可視化・理解する概念。交差性と訳される)をW7ジャパンの包括的アジェンダ(課題)に位置付けている」として「アイデンティティに基づく複合的な不平等や差別に直面している人の人権やエンパワメントが阻まれていては、ジェンダー平等は決して実現できない」と強調。
その言葉通り、交差性を重視して日本でフェミニスト外交に取り組むなら、近隣諸国との関係改善が最優先だ。特に、日々差別にさらされている在日コリアン女性の声が反映されることを期待する。
ただ、この日疑問だったのは、交差性を重視し障害を持つ人を市民代表として招きながら、現地に手話通訳がいなかったこと。意識改善の余地があると思われる。
さらに、ドイツ女性協議会のオーセラー氏に「内閣府男女共同参画局や外務省に聞きたい。何を鍵として閣僚が会議を進めているか、重要な情報で共有してもらえるものがあるか」と問われた岡田恵子・男女共同参画局局長が「私は限定的なことしか言えない。鋭意作成中で、現時点ではそこまでしか申し上げられない」と実質ゼロ回答だったのも残念だ。
担当大臣の小倉將信氏が参加できないための代理参加とはいえ、政府のジェンダー平等実現への意気込みを語るべき場ではなかったか。今後の具体的な政策提言で内閣府への不信を払拭してもらいたい。
(『週刊金曜日』2023年2月3日号)