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「新宿御苑への放射能汚染土持ち込みに反対する会」が発足

本田雅和・編集部|2023年2月5日7:00AM

「放射能汚染土持ち込みに反対する会」の発足集会であいさつする平井玄さん。(撮影/本田雅和)

 東京電力福島第一原発事故後の除染作業で回収された放射能汚染土を東京・新宿御苑の一隅に埋め立て、「再利用の安全性を実証する」との環境省の計画に対し、反対する住民団体の発足集会が1月24日、東京・新宿で開かれた。会場に集まった150人とオンライン参加者に加え、同様の実証実験を通告されている埼玉県所沢市や被災地・フクシマからも、住民らが「放射能拡散政策に反対する」と連帯を訴えた。

 発足したのは「新宿御苑への放射能汚染土持ち込みに反対する会」。呼びかけたのは地元の文筆家、平井玄さん(70歳)ら。国会議員や都議、区議、教師、弁護士、音楽家、劇作家、俳優、近くの新宿2丁目やゴールデン街の飲食店主ら多彩な人々が結集した。

 住民団体側は計画が公表された直後の昨年末から、環境省や東京都、新宿区と交渉を続け、実施主体の環境省に計画の目的などについて質してきたが、詳細は明らかにされていない。集会で経過報告に立った国際環境NGO「FoE Japan」の満田夏花・事務局長が、住民側の質問と環境省側の回答を概略以下のようにまとめた。

①汚染土壌の再生利用の法的根拠と現状

 ➡放射性物質汚染対処特措法41条の「処分」に該当。同7条に基づき基本方針が定められ、汚染度の低い土壌の再生利用の検討がうたわれており、有識者会議の意見をふまえ計画を策定する。

②福島県内外で安全性についての実証実験が行なわれているのに新宿御苑や所沢で実施する目的は?

 ➡福島県内では飯館村で農地造成、南相馬市で盛り土の実証事業に取り組んだ。今後、福島県外で最終処分場を探し、最終処分量を減らすために再生利用を進める一歩として「県外での安全性を確認する」実証実験を進める。埋め立て工事や維持管理での安全性を確認し、見学などをしてもらい、「理解醸成」に努める。

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