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宮台真司さんが襲撃事件後初の公開講演会で語った言葉

岩本太郎・編集部|2023年2月14日7:00AM

1月30日、襲撃事件後に初めて公の場での講演に登壇した宮台真司さん。(撮影/岩本太郎)


 社会学者の宮台真司さん(63歳、東京都立大学教授)が、昨年秋に遭遇した襲撃事件後に初めて公の場で語る講演会が1月30日の夕刻より東京・目黒区の東京音楽大学で行なわれた。

 宮台さんは昨年11月29日夕刻、都立大南大沢キャンパス(八王子市)で講義を終えて帰宅する途中、面識のない男性に刃物で切りつけられ全治約6週間の重傷を負った。

 今回の音大での講演は事件前から企画されていたもので、同大学の広上淳一教授(64歳、前・京都市交響楽団常任指揮者)が、親交の深い宮台さんを招き一昨年に学内で開いた特別セミナーの続編。

 演題は「格差と分断―崩れゆく世界の中で―アーティストはどのように生きていけばいいのか」と、襲撃事件と直接関係するものではなかったが、当日は会場の教室が満席となったほか、大手メディアも取材で来場。同日時点で事件の容疑者の行方も不明とされていたことから、参加者には入場前にスタッフによる本人確認が行なわれ、質疑応答以外の場面で宮台さんに近寄り話しかける等の行為はご遠慮をとの案内も冒頭に主催者からなされるなど、ものものしさも漂う中での開催となった。

 冒頭、満場の拍手に迎えられて登壇した宮台さんは「この社会は芸能も芸術も学問もどんどんっ!つまんなくなっている。今はさ、どこの大学も『15回分の講義の内容を事前にアナウンスせよ』って、バカだと思いませんか!?」など、さっそく“宮台節”全開モードに。

 メモもレジュメもないまま、自著『〈世界〉はそもそもデタラメである』で展開したギリシャ哲学的な視座より、大学教育の現状から音楽、芸術まで、あらゆる分野において“つまらなさ”がはびこる日本の状況を、広上教授との掛け合いや質疑応答も交えながら、約3時間にわたって縦横無尽にブッた斬ってくれたのであった。

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