【タグ】#日本プロボクシング協会|#袴田事件
ボクシング王者らの叫び 「大先輩は無罪です!」
粟野仁雄・ジャーナリスト|2023年2月19日7:00AM
1966年に静岡県清水市(現静岡市清水区)で起きた「袴田事件」で殺人罪に問われ死刑が確定した元プロボクサー、袴田巖さん(86歳)が求めた再審について、東京高裁(大善文男裁判長)は2月6日、可否の決定を3月13日に出すと弁護団に通知した。
その2月6日、日本プロボクシング協会(小林昭司会長)の袴田巖支援委員会(新田渉世委員長)の呼びかけでボクサーらが東京高裁前に集結。「大先輩である袴田さんの無罪を訴えていきたい」と、現役王者や元王者らが次々とマイクを手にした。
前WBO世界フライ級王者・中谷潤人さん(25歳)は「再審開始と無罪判決を願います。思いを届けられたら」。WBO女子世界アトム級王者の鈴木菜々江さん(30歳)も「再審で必ず無罪になることを心より願います」と話した。
元日本ジュニアフェザー級王者の真部豊さん(54歳)は「ご存じの通り袴田さんは冤罪。必ず無罪を勝ち取って自由の身に」。元OPBF東洋太平洋クルーザー級王者の高橋良輔さん(50歳)は「一人の日本国民に対する基本的人権の侵害。心ある裁判官の心ある判決を」と訴えた。
日本のヘビー級ボクサーの草分けである市川次郎さん(57歳)は、控訴審で袴田さんが、犯行着衣とされたズボンをはこうとしたが小さすぎてはけなかった実験結果の写真を手に「検察は証拠の捏造で袴田さんを殺そうとしている」。リングアナウンサーの須藤尚紀さん(60歳)も「私はよくアナウンスを間違えたが、すぐ訂正した。間違いとわかっても直そうとしないことが最も悪い」などと話した。
2004年に第1次再審請求の即時抗告が東京高裁で棄却された頃、川崎新田ボクシングジムの練習生として新田さんに事件のことを教えたというFさんは「今日は大善裁判長の別の裁判があるはず」と話し「裁判長、聞いていますか」と、庁舎に向けて大声で語った。
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