特報!
電源開発、大間原発の地震動計算で断層の深さを誤入力
原子力規制庁「極めて重大な事案」
伊田 浩之・編集部|2023年4月5日1:23PM
繰り返された委託
同会議での電源開発の説明によると、建設中である大間原発の北にあるF―14断層の上端の深さを3000メートルとすべきところを3メートルで計算していた。原因は、入力データシートの単位がキロメートルだったのに、計算機プログラムの単位がメートルになっていて、データを手入力する際に間違えた。「キロメートルとメートルの単位換算の暗算程度であれば誤りのリスクはないと考えた」という。
電源開発は、地震動解析業務をA社に委託している。A社は、内陸地殻内地震の解析業務をB社にさらに委託。そのB社が、「F―14断層による地震」の解析などをC社に委託し、C社が入力を間違った。入力ミスの防止や発見をする機会は電源開発や各委託会社で計14回あったが、チェック機能は働かなかった。
誤ったデータを用いた結果、21年6月から22年9月までの4回の審査会合に影響が出ていることとなった。