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在日韓国人の銀行口座開設拒否問題 誤認による批判ツイート広がる
平野次郎・フリーライター|2023年4月25日7:00AM
大手3行は「提示不要」
これらの意見に共通するのは、誤った認識に基づいてつぶやいているということだ。筆者が3月31日号の記事で述べたように、銀行での顧客の本人確認事項などを定めた「犯罪による収益の移転防止に関する法律」によると、国内に住居がある外国人の本人確認事項は日本人と同じでよく、運転免許証などがあれば特別永住者証明書や在留カードを提示する必要はない。つまり大阪市内のりそな銀行支店で口座開設を拒否された在日韓国人は運転免許証を提示しているのでルールに違反しておらず、逆に銀行側が法的根拠のない確認事項を求めていたことになる。
では、他のメディアはこの問題にどう対応したのか。日本弁護士連合会(日弁連)にこの件で人権救済を申し立てた在日韓国人の代理人弁護士らは3月10日に東京高裁内の記者クラブで会見したが、各記者の関心は低かったといい、今のところテレビや新聞など大手メディアで報じたところはない。
そうした中で6日、『女性自身』(光文社)が公式サイトで、本誌の記事がネット上で話題になっていることを紹介。そのうえで三菱UFJ、三井住友、みずほのメガバンク3行に対し、自社の店舗での特別永住者の口座開設時の対応について取材、報道している。同記事によれば3行とも運転免許証があれば問題はないと返答しており、今回の在日韓国人のケースであれば特別永住者証明書を提示しなくても開設できたとしている。
これ以外の銀行はどうなのか。本誌編集部が各銀行公式サイトを調べたところ、PayPay銀行、NEOBANK(住信SBIネット銀行)、セブン銀行などが外国籍の顧客に在留カードや特別永住者証明書を求めているなど、対応にはばらつきがあることがわかった。
筆者が改めてりそな銀行大阪本社に取材すると「マネーロンダリングや不正口座利用の観点から、法令や当局、業界団体の動向なども踏まえて適時、適切に必要な対応を検討する」と返答があった。
(『週刊金曜日』2023年4月21日号)
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