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初の「ファクトチェックアワード」大賞にリトマス
岩本太郎・編集部|2023年7月4日7:00AM
日本におけるファクトチェック(情報の正確性検証行為、FC)の普及・推進活動を行なっている認定NPO法人ファクトチェック・イニシアティブ(FIJ)が、今年新設した「ファクトチェックアワード」(FCA)の受賞者がこのほど決定。6月21日の午後にオンライン授賞式が開催された。
FIJはジャーナリストや専門家らの呼びかけで2017年6月に発足。海外に比べて遅れているとされてきた日本のFCの普及に向けた仕組み作りなどに尽力してきた。ただ、米国や韓国など海外各地では優れたFCの事例を作品として表彰するアワードがすでに行なわれているものの、日本には同種の顕彰活動がないことから、今回FIJが新たに企画した。
初回となった今回の選考対象は22年1月1日から今年3月31日にかけて日本国内の媒体で日本語で発表、なおかつ全体が公開された作品(映像・放送を含む。ただし60分以上の作品と書籍は対象外)。検証対象は公人の発言やSNSの投稿、紙の記事も含めて幅広いが、作品や作成者が公的機関や政党、政治団体、宗教団体、反社会的勢力に関与しているものも対象外とされた。選考委員はFIJ理事2人と外部の学識経験者3人の計5人。最終的に39点の応募があり、その中から大賞の1点と優秀賞5点が、以下の通り選ばれた(カッコ内は媒体名)。
《大賞》「高度医療費負担廃止検討」のニュースをめぐる他制度との混同のおそれについて注意を喚起した記事 (リトマス)
《優秀賞》(媒体名の五十音順)
・「英国女王の国葬でも議会の議決をとっている」との政治家の発言を検証した記事(InFact)
・ワクチン接種時の心筋炎・心膜炎の頻度に関する厚労省のリーフレットを検証した記事(同前)
・「ブチャの市民虐殺はフェイク」とのロシア側主張を覆す決定的証拠や証言に関する一連の報道(TBS)
・人気イベント開催地近くのホテルの価格高騰に関するネット上の噂を検証したファクトチェック特別番組 (日本テレビ)
・「ドローンで撮影した静岡県の水害」として拡散した画像がAI生成と指摘した記事(BuzzFeed Japan)