「イスラエルは虐殺やめろ」
京都で即時停戦訴えるデモ続く
土岐直彦・ジャーナリスト|2024年2月9日8:43PM
パレスチナ・ガザのイスラム抵抗運動・ハマスへのイスラエル軍の攻撃による犠牲者が増え続ける中、京都市では危機感に駆られた市民有志が「ジェノサイド(大量殺戮)」と非難し、即時停戦を訴えるデモを毎週土曜日に実施。同市在住のパレスチナ人も多数参加し、2月3日で15回目を数える。
呼びかけているのは市民団体の「イスラエルはジェノサイドをやめろ!京都」。岡真理・京都大学名誉教授(パレスチナ問題など)を講師に招いての緊急学習会を昨年10月中旬に開催。1948年のイスラエル建国に伴う「民族浄化」で、パレスチナ人民が「世界最大の野外監獄」(岡さん)に押し込められてきた歴史を学ぶことから始めた。
デモは昨年10月下旬から、京都市内のモスクに集うパレスチナ人とも連携して実施。京都市役所前(中京区)から繁華街の四条河原町先までのコースで、毎回200人前後が参加。デモ前の集会では在留パレスチナ人有志がスピーチに立つのが恒例で、子ども連れでの参加も少なくない。
1月初旬、パレスチナ西岸地区出身という男性が「これは国際社会へ停戦を訴えるデモでもある。世界中の抑圧された人々の解放を目指し頑張りたい」とアピール。また、大工職の男性が流暢な日本語で、声を上げることの大切さを訴えた後「フリー、フリー、パレスタイン!」と叫んだ。家族や友人の死者も少なくないと言う。
デモはパレスチナの「三色旗」を先頭に「ジェノサイド止めろ」「ガザに自由を」などのコールで行なわれる。
呼びかけ人の一人、増野徹さんは「ネタニヤフ(イスラエル首相)は、首相の椅子が揺らいでいるため攻撃をやめようとしない。世界中で『即時停戦』の声を上げ続けるほかない。デモをしなくてもよい日が早くきてほしい」と話した。
(『週刊金曜日』2024年2月2日号)