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〈来年は生誕50年、デビュー25周年の私〉雨宮処凛

雨宮処凛・『週刊金曜日』編集委員|2024年12月26日4:42PM

雨宮処凛・『週刊金曜日』編集委員。

 来年の1月、私は50歳の誕生日を迎える。そして2025年は私のデビュー25周年にあたる。

 2000年に25歳で自伝『生き地獄天国』を出してから早や25年。まさか自分がこんなにも長く文筆業を続けるなど思ってもいなかった。最後のアルバイト先は中野のキャバクラ。すぐバイト生活に戻るだろうと思いつつ、年齢的にもうキャバクラは無理だから次はスナックかなぁ……などと考え、友人が働く「熟女パブ」(今思えば20代なかばで「熟女」扱いってすごいな……)の情報なども常に入手していた。

 それが今や「『週刊金曜日』編集委員」という、偉いんだか偉くないんだかわからない肩書きを持ち、書くことだけで四半世紀生き延びてきたのである。これまで出した著作は50冊以上(何度数えても正確な数がわからない)、共著も合わせると70冊くらい? とりあえず24年間、毎年1冊は本を出してきた。ありがたいことである。

 そんな私が生誕50年、デビュー25周年を迎えるにあたり、「来年は記念の年ですね」と誰か言ってくれるかと思ったら誰一人言ってくれない。よって自分で言いふらし、盛大に祝うことにした。

 今、イベントなどを企画しているのだが、とにかく私が褒められるものにしたい。

 ここまでの仕事を振り返っても、貧困問題からヴィジュアル系、赤軍関係や「推し活」など幅広い。既刊には、貧困問題はもちろん、自身のバンギャ時代をモデルにした小説もあれば、貧乏臭い場所をめぐる旅が好きという趣味をそのまま本にした『なにもない旅 なにもしない旅』、相模原障害者施設殺傷事件の裁判に通って書いた『相模原事件・裁判傍聴記 「役に立ちたい」と「障害者ヘイト」のあいだ』などジャンルは広く、今年は『死なないノウハウ 独り身の「金欠」から「散骨」まで』が売れた。

 と、自慢みたいなことばかり書いているが、「褒めどころ」をわかりやすく提示しているつもりだ。

 とにかく、私が合法的に労ってもらう最大のチャンスがやってきた。『週刊金曜日』にも何かしてほしいので、こうして書いてプレッシャーを与えているわけである。

 ということで、来年は1年通して祝祭なので、「祝ってやる」という人はイベント・講演など企画してもらったら極力駆けつける所存なのでよろしくお願いしたい。

(『週刊金曜日』2024年11月15日号)

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