70年代
若者が「若者」だった時代
週刊金曜日
内容紹介
エコノミックアニマル、小市民、カネが全ての時代。受験戦争は激化し、「命よりカネ」の社会は「公害」問題を生み出し、社会に影を落とす。それは80年代、90年代のバブルへとつながり、その後米国型新自由主義に汚染され、あわせて管理型国家が構築されていく。閉塞感漂う21世紀社会の端緒は70年代後半にあった――。70年代の象徴的事象を論客たちが記した、本誌好評連載「70年代の光と影」の単行本化。
〈主な内容〉
70年代と「紫陽花革命」
座談会 平熱が高かった70年代、そしていま
(中山千夏+北村 肇+雨宮処凛+平井 玄)
1970年
阿久悠 、社会現象を創った男(鈴木 耕)
田中美津と榎本美沙子(田中優子)
検定官を萎縮させた家永三郎(高嶋伸欣)
現代人の「まつり」に爆発させた岡本太郎(北村 肇)
「あしたのジョー」が渡った1970年という橋(田沢竜次)
1970年/1971年
三島由紀夫と高橋和巳(鈴木邦男)
1971年
ニクソンショック(山田厚史)
日活ロマンポルノ(寺脇 研)
『二十歳の原点』と高野悦子(成澤宗男)
司法の右旋回を狙った青法協攻撃(宇都宮健児)
1971年/1975年
昭和天皇裕仁の二つの「海外訪問」(天野恵一)
1972年
連合赤軍事件(雨宮処凛)
沖縄不在の「復帰」に異を唱えた屋良朝苗(平良亀之介)
田中角栄と越山会に挑んだ「たった一人の闘い」(桜井善作)
1973年
『神田川』と過ぎ去った季節の追憶(成澤宗男)
川本輝夫と水俣(緒方正人)
1974年
セブン-イレブンから始まった利便性の果てに(斎藤貴男)
つかこうへい演劇の衝撃(横内謙介)
「共創協定」を仲介した国民作家・松本清張(辻井 喬)
"狼"大道寺将司と東アジア反日武装戦線(宇賀神寿一)
1975年
時代を疾走した青春の「べ平連」(吉岡 忍)
1976年/1979年
「人間解放」をめぐる交錯 村上龍と村上春樹(池田雄一)
1977年
山田太一「岸辺のアルバム」と崩壊家庭を立て直そう者(佐高 信)
1978年/1979年
蜷川・美濃部・黒田革新知事と「TOKYO作戦」(村上恭介)
1970年代年表