筑紫哲也さんが残したもの

筑紫哲也編集委員が亡くなって一カ月。創刊時には講演会で全国を奔走し、その後も多忙な日々の中、毎週のコラムや特集企画で筆をふるった。その存在は言うまでもなく大きかった。筑紫さんが『週刊金曜日』と読者に残してくれたものは、何だったのか。先月二二日に行なわれた本誌「一五周年記念集会」での追悼企画における登壇者の発言、筑紫さんが執筆・企画した記事の再録、またテレビニュースの現場でともに闘ったジャーナリストの声を通し、あらためて考えてみたい。

◆風刺の精神を忘れず「狭く」ならないこと◆「青」に期待している■”筑紫流”クオリティ・マガジンとは?筑紫さんが『週刊金曜日』でめざしたものは何だったのか。創刊間もない頃に書かれた原稿にはその「原点」がある。鋭い批評精神と温かい人柄がにじむ連載コラム「自我作古」や、幅広い人脈からさまざまな方を登場させた「責任編集企画」など、とかく内容が堅くなりがちな本誌に柔らかな視点をもたらしてくれた。代表的な記事の中からほんの一部をここに再録――。◆私の作りたい雑誌 読みたい雑誌◆「みちくさ」は素晴らしい◆鴻上尚史 野村萬斎と語り合う「舞台」における表現の行方◆坂本龍一 忌野清志郎と語る オペラ「LIFE」パンク「君が代」――時代とうた◆詞人 宮沢和史 詩人 谷川俊太郎 越境する「詞」と「詩」◆憲法ってなんだろう? 坂下千里子 筑紫哲也◆しんどいけれどこんなに面白い時代はない 宮崎駿 筑紫哲也◆日本人の無関心 日本への無関心 池澤夏樹 筑紫哲也◆映画界の巨匠 テオ・アンゲロプロスの意味 テオ・アンゲロプロス 筑紫哲也■受け継がれるべき松明 金平 茂紀一九八九年以来テレビジャーナリズムを牽引してきた「筑紫哲也NEWS23」。番組を通して筑紫さんとともにテレビ報道の可能性を追求してきた筆者が、思いをつづった。

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