居座り党首対決の陰で
国民にとって肝心な問題は、小沢一郎民主党代表が辞任することではない。政治が前に進むことだろう。麻生太郎首相は失言ですぐにも辞任するかと思いきや、小沢代表の政治資金の問題で議会停止は続く。この状況を喜んでいるのは誰か。
■外務省(在米日本総領事館)が隠した首相一族「負の歴史」 明るみに出た麻生鉱業の捕虜使役問題 福林 徹“小沢事件”の陰で、“セレブ”首相の財閥がしてきた過去の闇はほとんど報じられることはなかった――。■追及第二弾 検察暴走とリーク報道 注目すべきゼネコン最大手・鹿島建設 横田一検察のリーク報道が批判され始めた。その一方で、検察が捜査の手を緩めリークもしない “主犯格” がいる。事件で注目すべきゼネコンと元秘書の力が浮かび上がってきた。■秘書起訴でも続投した小沢・民主の波紋 政治空白を続ける自民・民主両党の罪 森田 実民主党代表はこの国の次期首相最有力候補だ。小沢氏は代表に居座れば、逮捕されないと考えたのか。今回の騒動で民主党内派閥の対立は深まった。金権体質が暴露された党首では政権交代可能な二大政党制は難しくなってきた。
- ぼくたちの面接体験記 南川新一僕たち3人(M=27歳・K=27歳・Y=30歳)は、昨年から今年にかけて業種の異なる会社の面接をいくつも受けてきた。面接に合格しなければ採用はされない。採用されるまで面接は受け続けるほかない。いくつもの面接を受けるうちに面接とはいったい何なのかと疑問をもつようになった。また、採用されなければ仕事に就けず地獄だが、採用されて仕事に就けても地獄が待っているということにも気づかされた。今回は、IT関係と福祉関係の会社での面接体験を報告したい。そこにはいくつもの落とし穴が隠れていた。
- 札幌のホームレス脱・路上生活 までの軌跡 文・写真 野口隆史札幌市内で丸10年にわたり路上生活をしていた49歳の男性が、アパートを借り、自立への道を歩み始めた。1年間の『ビッグイシュー』販売による蓄えで、ようやく屋根のある暮らしを始めることができたのだ。かすかな希望がさらなる幸せを呼び込み、念願だった社保完備の職も最近見つかった。「脱・路上」までの軌跡をカメラで追った。
- 企業批判は御法度なのか連合大阪の言論抑圧を元副会長が提訴 村上 恭介企業の不正を監視すべき連合大阪(四一万人)で、実名での企業批判が原則禁止とされ、役職員の原稿や講演内容は幹部が事前検閲するという、時代錯誤の言論統制が行なわれていた。連合に組合活動の自由はないのか?
- 三菱重工の「偽装請負」を告発 野村 昌二戦争とともに歩み続ける政商・三菱重工業。「二〇〇九年問題」が迫るなか、この日本を代表する大企業に「偽装請負」の問題が浮上した。職を失う人に対して、大企業の責任を果たそうとする姿勢はまったくみえない。
- アスベスト被害を歩くニチアスは「第2のクボタ」か 永尾 俊彦大手耐火材メーカーのニチアス(本社・東京)の王寺工場(奈良県王寺町)では、かつて石綿製品を製造していたことから中皮腫や肺がんなどで二〇〇八年九月までに四六人が亡くなり、一キロ離れた子会社の竜田工業(同県斑鳩町)でも三五人が死亡、周辺住民にも被害が出ている。
- 停戦後のガザ変わらない占領下の日常 写真と文藤原亮司昨年末から三週間続いた、イスラエルによるパレスチナ自治区ガザへの侵攻。戦闘は終結したものの、ガザの人々にとって停戦とは命の危険を脅かされずにすむこと以外、何のメリットもない。占領地ガザに囚われた暮らしは何ひとつ変わることなく続いていく。
- 悲しみが怒りに変わるとき 写真・文 深田 志穂