チェンジなき世界 オバマの戦争
米国の新大統領が誕生してから、3カ月近くがたった。その最初の「外交」がパキスタンにおける無人機を使った住民殺傷であった事実に象徴されるように、私たちがオバマに見出すのは、歴代政権と変わらない流血と破壊をまき散らす帝国の最高司令官の姿だ。アフガニスタンへの増派が始まり、パキスタンにも戦火が拡大されつつある今、世界は地上の一極支配に向けた米国の新たな軍事攻勢という挑戦にさらされている。幻想も期待もそぎ落とし、米国の現状を直視すると、あのキング牧師が命を賭けて告発したこの国の「軍国主義の狂気」が浮かび上がる。
■増派作戦も期待薄か 米軍を待ち受ける新たな泥沼 成澤 宗男オバマ大統領が鳴り物入りで、アフガニスタンの二万一〇〇〇人の増派作戦を発表した。だが、それによって無実の住民の犠牲者と多国籍軍への憎悪は増えることはあっても、軍事的勝利の可能性は高まりはしない。■イスラエル・パレスチナ 平和的解決拒否の姿勢は変わらず ノーム・チョムスキー 解説・翻訳 本橋哲也米国はイスラエルと結託し、パレスチナ問題の平和的解決を長年妨害してきたが、オバマ大統領はそのような米国の姿勢を改めようとしない。言語学者でありながら、政治的発言も果敢に行なってきたノーム・チョムスキーが、オバマの中東政策を俎上に載せ批判を展開している。Zネットに掲載された論考を、本人の同意を得て訳出した。
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